皆さんはサーフボードのシェイプって興味ありますか。
前回フィンを製作し、今回は2回目のグラッシング作業のレポです!
以前からサーフボードのシェイプって面白いだろうなと思っていました。
今回たまたま同じ宮崎県でサーフボードのシェイプ体験ができるのを発見し、清水の舞台から飛び降りる気持ちでこの度憧れのサーフボードのシェイプをしてきました。
これを読めばサーフボードのシェイプがどういったものかわかり、楽しくて興奮気味の中年サーファーオヤジが垣間見れるでしょう!
少しでもシェイプの魅力が伝わればいいのですが、いかんせん作業に集中しすぎて写真が思うように撮れませんでした。優しい目で見てもらえれば幸いです。
今回はサーフボードのグラッシング編 part02です。
実際はできる作業をいろいろな順番で進めたので細切れにして記事にしていきます。
それでは気楽に行きましょう。
お世話になったのは宮崎県都城『KONG SURF』
今回は宮崎県の都城にあるシェイプファクトリー『KONG SURF』にお世話になりました。
もともとサーフショップもされていたそうですが、今はシェイプとリペアをメインで運営されています。
都城市は海から少し離れた街なので「都城にシェイパーさんがいるんだ」と不思議な印象でした。
そしてシェイパーはサーフィン歴43年、サーフボードシェイプ歴25年、
まさにレジェンドという名がふさわしいシェイパーの金子さんです。
宮崎県のサーフィン業界のことや日本の未来のシェイパーの育成を考えてらっしゃるアツくて優しい方です。
型にハマらず独特な感性が光る職人気質なシェイパーさんです。
▼シェイパーの金子さんプチ情報
・宮崎県都城市『KONG SURF』運営
・サーフィン歴43年
・サーフボードシェイプ歴25年
・シェイプしたボードは1300本以上
・リペアしたボードは数万本超え
金子さんはインスタでシェイプの情報を発信されています。
https://www.instagram.com/noise.kong/
裏面に続いて表面(デッキ面)のグラッシング
前回のグラッシングでは裏面を巻き、その後にフィンを製作しました。
続きまして表面(デッキ面)をグラッシングしていきます。
レジンでサーフボードをコーティングする作業を「グラッシング」や「巻く」などと言います。
サーフボード工場によってはグラッシングはグラッシング専門の人がやることもあります。
2回目のグラッシングで少し余裕をもって復習のつもりで挑みましたが・・・
中年初心者サーファーのグラッシング体験いってみましょう。
サーフボードの表面(デッキ面)を1回目のグラッシング
サーフボードの裏面グラッシングは終わったので、続いて表面(デッキ面)をグラッシングします。
グラッシングの準備として、まず逆面すなわち今回はサーフボードの裏面をマスキングします。
余分なところにレジンがつくのを防ぐためです。
この写真は裏面にマスキングをした状態です。
グラッシングはサイドのレール箇所も巻き込むので、裏面の余分なところについてしまうのを防ぎ、また見た目の仕上がりをキレイにする意味もあります。
マスキングができたらガラスクロスを乗せていきます。
できる限りガラスクロスをピンと張りたるんでシワが寄らないようにするのがポイント。
この時点でキレイに整えておきます。
デッキ面も裏面と同様にV字に切ったガラスクロスとで2枚重ねでグラッシングします。
[参考記事]:サーフボードシェイプ体験で初めてのグラッシングの巻
尖りや凹みの形状に合わせてガラスクロスに切り目を入れておきます。
特にテール付近、ノーズです。
今回はフィッシュテールなのでテール周りが複雑です、画像の切込みを参考にしてください。
サイドに余らせたガラスクロスを折り返す分の適度な長さでカットします。(約10cm程度だが好みでOK)
これでガラスクロスの準備はOK。
サーフボードのデッキ面を樹脂で巻いていく
さて準備ができたら樹脂(レジン)を流して染み込ませていきます。
前回に確信しましたが樹脂(レジン)を流していく作業好きです。
※すみません、レジンの作業は時間との勝負があり撮影できず、裏面作業時の写真です。
樹脂はヘラのような道具で伸ばしていきます。
スクイジーやスプレッダーと呼ばれていて、絶妙な柔らかさでしなりがあります。
↓この黄色いのがスクイジーです。
もらったアドバイスはガラスクロスに均一に染み込ませていくイメージで。
力強く押し付けて塗り伸ばすとガラスクロスが撚れてしまいます。
センターから外に伸ばしていくイメージでレジンを広げていきます。
全体に樹脂を伸ばせたら、レールのガラスクロスにもしっかりと染み込ませます。
そして裏面にキレイに巻き込んで密着させていきます。
樹脂がしっかりと固まるまで待つ
しっかりと巻けたら、樹脂が固まるまで待ちタイムです。
サーフボード作りは「樹脂を塗って固まるのを待つ」という工程が何度もあります。
サーフボードの表面(デッキ面)をグラッシングできました。
2枚ガラスクロスを敷いたの覚えていますか。
写真を見てもらうとサーフボードのノーズ付近でVのようなデザインになっています。
1枚目に下に敷いたガラスクロスはVのようにカットしていたのです。
2枚重なる箇所は色が濃くなりデザインになっていますが、もちろん機能性もあります。
2枚のガラスクロスを樹脂で巻くことで強度が上がります。
表面は特にフットマークや、破損、キズなどから守られます。
いいことづくめに感じますがサーフボードが重くなります。
重くなること自体がデメリットと考えるかは人それぞれですね。
安定感は上がりますが、操作性は犠牲になります。
ノーズとフィッシュテールを樹脂で補強
おまけ的な工程になりますが、フィッシュテールとノーズを樹脂(レジン)で補強と形の整えを行いました。
※時系列が前後しますが裏面のグラッシング時に行いました。好きなタイミングで行ってOKな作業です。
絶対にしなくてはいけない作業ではありませんが、金子さんに「やったほうが良いよ、かっこよくなるよ!」とアドバイスをいただきました。
マスキングテープで土手を作って仕上げたい形を作り、そこに樹脂(レジン)を流し込みます。
やはりノーズはサーフボードの顔。
先端の丸みを若干ですが尖らせるイメージです。
ノーズもスタイルがあり、今回は最終的にクラシックなイーグルノーズに仕上げていきます。
フィッシュテールも若干ですが尖らせます。
フィッシュテールは何かと割れたり傷つきやすい箇所なので補強になり、形も引き締まって見えるようになります。
金子さんは細部まで気を使いこだわりのあるシェイパーさんです。
シェイプを経験したことがなければ、このような細かい箇所まで気にすることはないでしょう。
こういった細部でサーフボードをパッと目にしたときの印象に大きく影響します。
ただサーフボードを作るだけでなく、細かいポイントやコツやこだわりも学ぶことができます。
波に乗るのはもちろんですが、せっかくのオリジナルサーフボードは細部までこだわったカッコいい仕上がりに越したことはないですね。
サーフボードシェイパーは職人仕事です、ほんとうに。尊敬です。
まとめ
2回目のグラッシング デッキ面編の作業はここまでです。
表裏の両面とも樹脂が乗り色もついたので、もう見た目はサーフボードです。笑
人生で初めて、一本目の自分でシェイプするサーフボード。
自分にとっては特別でメモリアルなスペシャルボードが作れるのは非常にいい経験です。
今回シェイプしているサーフボードは
・ミッドレングス 6.8ft
・フィッシュテール
・ツインのオンフィン
です。
サーフボードをオーダーした経験がないのですが、金子さんがじっくりと相談に乗ってくれて、今までの自分のボードの好みなどの話しからアドバイスをくれて自分で決めていくことができました。
金子さんの長年の経験からのアドバイスはとても勉強になりました。
今回はグラッシング パート2 デッキ面編でした。
次回はフィン立ての作業をレポしたいと思います。
「シェイプ編」「1回目のグラッシング編」「フィン製作」もぜひご覧ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
Hope you good surf !!
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