【初心者必見】サーフボードの傷やヒビは自分で直す!「ソーラーレジン(Solarez)」を使った簡易リペア入門

当ページのリンクには広告が含まれています。
【初心者必見】サーフボードの傷やヒビは自分で直す!「ソーラーレジン(Solarez)」を使った簡易リペア入門
目次

はじめに

サーフィンをしていれば避けられないのがサーフボードのクラック(傷やヒビ)。
先日ゲットしたサーフボードのテールのクラックをSolarez(ソーラーレズ)で自分でリペアしました。

【初心者必見】サーフボードの傷やヒビは自分で直す!「ソーラーレジン(Solarez)」を使った簡易リペア入門

このまま海に入るとボードが水を吸ってしまい、ボードが重くなったり、内部のフォームが劣化したりする原因になります。

リペアテープで塞ぐには少し不安が残る場所だし、かといってショップにリペアに出すほど大きな傷でもない…。

そんな時こそ、サーファーの強い味方「ソーラーレジン(Solarez)」の出番です。
以前リペアした時に使ったものがまだ残っていたので、今回はこれを使って自分で簡易リペア(DIY)に挑戦してみました。

手順を写真付きで詳しく解説するので、初めてセルフリペアをする方はぜひ参考にしてください!

なぜソーラーレジン?リペアの判断基準

うわ~、テールの角が割れちゃったね。

小さいけど、しっかりヒビが入ってるから水を吸ったら嫌だな…

これは痛いね、リペアテープでとりあえず塞ぐ?

んー、場所がテールの角(エッジ)だから、テープだとすぐ剥がれそうで…。でもショップに出すほどじゃないし

なるほど。じゃあ、ソーラーレジンがちょうどいいね。

サーフボードの傷には
・応急処置の「リペアテープ」
・しっかり治す「ショップリペア」
・そしてその中間にあたる「セルフリペア」
があります。

今回の僕の傷は、

  • リペアテープでは不安が残る(場所的に)
  • ショップに出すほどではない(傷が小さい)

という状態でした。
こんな時は紫外線(太陽光)ですぐに固まる「ソーラーレジン」を使った簡易リペアが最適です。
樹脂(レジン)で傷口を塞ぐため、リペアテープよりも強度と防水性が格段に上がります。

【最重要】ソーラーレジン使用前の注意点(PU?EPS?)

そういえば、そのボードの素材ってPU(ポリウレタン)だっけ?

そうそう、PUだから普通のソーラーレジンでOK!

よかった。もしEPS(エポキシ)だったら、間違ってPU用を使うとフォームが溶けちゃうからね。

それ、本当に超重要。
知らないで使ったら大惨事になるところだった。

ソーラーレジン(リペア剤)には、サーフボードのフォーム素材に合わせて種類があります。
ここを間違えると取り返しのつかないことになるので、必ず確認してください。

  • PU(ポリウレタン)ボード 一般的なサーフボード。ポリエステル樹脂(PE)用のソーラーレジンを使います。(今回使用したものです)
  • EPS(エポキシ)ボード 軽量で浮力がある素材。必ず「EPS用」または「エポキシ用」と記載された専用のソーラーレジンを使います。

もしEPSボードにPU用のレジンを使うと内部のフォームが溶けてしまいます
自分のボードの素材が分からない場合は購入したショップに確認しましょう。

PUのサーフボードには通常のソーラーレズ

EPSのサーフボードにはEPS用のソーラーレズ

リペアに必要な道具一覧

リペアに必要な道具は揃ってる?

多分。前に使った残りでいけるはず。
ヤスリと、マスキングテープと、ヘラと…。

あと主役のソーラーレジンだね。

今回、僕が使用した道具は以下の通りです。

▼必須の道具

ソーラーレジン (Solarez)
主役です、今回は以前使ったPU用の残りを使いました

ヤスリ(2種類以上)
大まかに削る「粗目(今回は80番)」と、仕上げ用の「細目(今回は400番の耐水ペーパー)」の2種類は必要です(800番、1200番と更に細目もあるとなお良いです)

マスキングテープ
レジンを盛る際の「土手(型枠)」として使います

▼あると便利な道具

ヘラ
レジンを塗布し均すために使います(ソーラーレジンに付属していることもあります)
なければ手でも均せますが手袋つけることをオススメします

マスク
レジンを削る際に細かい粉塵を吸い込まないため
なければ普通のマスクでもいいです

カラーマジック(仕上げ用)
リペア跡を目立たなくするために使います

リペアキットならだいたい揃っちゃいます

ソーラーレジンを使ったDIYリペア全手順(写真解説)

じゃあ、さっそく手順を教えて!

OK!やってみると意外と簡単だよ。
ポイントは「下地処理」と「成形」かな。

ソーラーレジンって、晴れてないとできないの?

曇りでも紫外線はでてるからできるけど晴れがいいね
紫外線で固まるのが特徴だからレジンを塗る作業は絶対に日陰で、塗った後に日光に当てるんだ。

了解。手順を詳しく見せて!

STEP 1: 下地処理(ヤスリがけ)

まずは傷口をどうするの?

割れたカケラを取り除いて、傷口と傷の周りをヤスリで削っていくんだ。

傷口だけじゃなくて、周りも削るんだね。

そう。レジンの「食いつき」を良くするために、あえて傷口より少し広めに削って「足付け」をする感じ。

【初心者必見】サーフボードの傷やヒビは自分で直す!「ソーラーレジン(Solarez)」を使った簡易リペア入門

まずリペアの仕上がりを左右する大事な下準備です。

割れた箇所のささくれなどを取り除き、粗目(80番)のヤスリで傷口とその周辺を削ります。
表面のツルツルした塗装(ホットコート)を削り落とし、あえてザラザラにすることで、この後塗るレジンがガッチリと密着するようにします。

割れたカケラやささくれを除去する。
傷口だけでなく、その周辺も粗目のヤスリで削る。
目的はレジンの「食いつき(密着度)」を上げること。

STEP 2: マスキングテープで「土手」を作る

今回はテールの角だから、レジンを塗ったら垂れちゃいそうだし、形がうまく出せるかな…

そうだね。だからマスキングテープを使ってレジンが流れ出ないように「土手」を作って、元のテールの形を再現するんだ。

なるほど、セメントを流し込む時の「型枠」みたいなものか。

今回はテールの角(エッジ)部分なので、レジンが垂れないようにマスキングテープで「土手(型枠)」を作ります。

元のテールのラインをイメージしながらレジンが傷をしっかりカバーするようマスキングテープを貼り付けます。
この土手の作り方で、後の削り作業の楽さが決まります。

ボードの角やエッジ部分のリペアには「土手」が必要。
マスキングテープでレジンの型枠を作る。
元のボードの形状をイメージして丁寧に貼る。

STEP 3: ソーラーレジンの塗布(※必ず日陰で作業!)

いよいよレジンを塗るんだね。

うん。ここで一番の注意点だけど、絶対に日陰で作業すること

太陽に当たった瞬間から固まり始めちゃうもんね。

そう。日陰でヘラを使って空気が入らないように傷口にしっかりレジンを押し込むイメージで塗っていくよ!

作業は必ず日陰で行ってください!
ソーラーレジンは紫外線に当たると硬化が始まってしまいます。

土手の中にソーラーレジンを充填します。
気泡が入るとそこから水が入る原因になるため、ヘラなどを使って傷口の奥までしっかりレジンを押し込むように塗布し表面を均します。

ヘラがなければ使わないポイントカードとか、アイスの棒とかも使えるよ!

STEP 4: 日光に当てて硬化

よしっ、レジンが塗れた!そしたら、いよいよ太陽の出番だ。

うん、ボードごと日光(紫外線)が当たる場所に移動させよう!

どのくらい待つの?

天気によるのと、レジンの厚さによるけど、日差しが出てれば5分〜15分もあればカチカチになるよ。

硬化具合のいい確認方法はないかな

良い方法があるよ。
さっき使ったヘラとか他の何かにわざとレジンを少し付けておいて、一緒に太陽に当てておくんだ。
それで硬化具合をチェックすると分かりやすいよ。

レジンを塗布したら日光が当たる場所に移動させて紫外線が当たると化学反応が起こり硬化が始まります。
天候によりますが晴れた日なら5〜15分ほどでカチカチに固まります。

レジンを分厚く塗った場合は中まで硬化するのに時間がかかるので様子を見て調整してください。

指で触ってベタッと指紋が残るようならまだ…
レジンが固まるとサーフボードの表面同様にカチカチになるので硬化OKです!

Tips: レジンを塗ったヘラなどを一緒に日光に当てておき、その硬化具合を触って確認することでボード本体の硬化をチェックする目安になります。

STEP 5: 研磨(削り)と仕上げ

お、固まったみたい。マスキングテープ剥がすよ。

OK。でも、まだ完成じゃないよ。

レジンが盛り上がってるから、これを削るのか。

そう、ここからが仕上げ。
まずは粗いヤスリ(80番)で大まかに形を作って、次に細かいヤスリ(400番)で表面を滑らかにする。水研ぎするとキレイに仕上がるよ。

(ゴシゴシ…)うわ、結構な粉塵が出るね。

だよね、あればマスクすると安心だよ

ここでサイドの削り跡が気になったのでソーラーレズを薄めに追加で塗りました

レジンが完全に硬化したらマスキングテープを剥がします。
ここからがリペアのクオリティを決める研磨(削り)作業です。

粗削り (80番)
まず、粗目(80番)のヤスリで、盛り上がったレジンを大まかに削り元のサーフボードの形状に近づけていきます。
この時に元のボードまで削りすぎないように注意します。
指で触って塗ったレジンの段差がある程度なくなるまで

※上の例ではレジンを塗った周りまで広範囲に削りすぎですね…苦笑

中仕上げ (400番)
粗削りでできたヤスリ跡を消して表面を滑らかにするために細目(400番)の耐水ペーパーで研磨します。
耐水ペーパーを水に濡らしながら削る「水研ぎ」を行うと、より滑らかに仕上がります。

よりキレイに仕上げるなら
この後さらに800番、1200番、2000番…と番手を上げて磨いていくとプロ並みにピカピカになります!

【注意】
研磨作業中はレジンの細かい粉塵が大量に発生して舞います。
吸い込むと体に良くないのでマスクの着用を推奨します。

研磨は「粗目(80番)で形作り」→「細目(400番〜)で表面仕上げ」の順番。
細目のヤスリは「水研ぎ」ときれいに仕上がる。
粉塵対策のため、マスクの着用を強く推奨。

STEP 6: (おまけ)カラーマジックで色付け

できた!形はバッチリだけど…やっぱりリペアしたところの透明が目立つね。

そうだね。クリアレジンだから仕方ないんだけどカラーボードだと特にね。

そこでカラーマジック?

うん。簡易リペアならではの裏ワザ。
ボードの色に近いカラーマジックで軽く色を塗ると、意外と馴染んで目立たなくなるんだよ。

ソーラーレジンは透明なためリペア箇所はどうしても目立ちやすいです。(というか直した本人が気になりますね。笑)

特に僕のようなカラーボードの場合は、リペア跡の「透明感」が浮いてしまいます。

そこでボードの色に近い油性のカラーマジック(今回は青と黒)やスプレーで軽く色付けします。

カラーマジックで塗ったら馴染ませるようにペーパーで拭くのを何度か繰り返しました。

完璧なカラーマッチングとはいきませんが、遠目には分からなくなり簡易リペアとしては十分なカモフラージュになります。

スプレーを使うと更にきれいに仕上がるけど難易度は高いよね

まとめ:小さな傷ならソーラーレジンでDIYリペアに挑戦しよう!

ありがとう!意外と簡単にできるもんだね。

だよね、これ一つ持ってれば、サーフトリップ先とかでも「あ、やべ!」って時にすぐ応急処置できるし。

ショップに出す手間と費用を考えたらメリットあるね。

小さな傷のうちにこうして自分で直しちゃえば、浸水を防いでボードも長持ちするから覚えておいて損はないね

サーフボードの小さな傷やヒビは、放置すると浸水の原因となり、ボードの寿命を縮めてしまいます。

ショップに持ち込むのがもちろん一番確実です。
でも「ソーラーレジン」を使ったセルフリペアは初心者でも「簡単・早い・安い」の三拍子揃った有効な手段です。

最後に、今回のリペアのポイントをおさらいします。

サーフボードを自分でリペアするポイント
✔️傷が小さく、リペアテープでは不安な時に最適。
✔️【最重要】PU用とEPS用を絶対に間違えないこと。
✔️作業は日陰で行い、硬化は日光(紫外線)で行う。
✔️ヤスリがけは「粗目→細目」が基本。水研ぎでキレイに。
✔️安全のため、マスクや手袋の着用を推奨。

お気に入りのサーフボードを長く使うためにもソーラーレジンを一つ常備しておくと安心です!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
Hope you good surf !!

あわせて読みたい
サーフボード補修 透明リペアテープの貼り方とコツを写真付きで解説 はじめに サーフボードはどうしても傷ができることありますよね。今回はサーフィン用の透明リペアテープでサーフボードを補修したから商品紹介と貼り方やコツの解説をし...
あわせて読みたい
フィンの傷をSOLAREZでリペアしたら簡単だった はじめに サーフィンの初心者向けにフィンのリペアの仕方を解説します。 初心者サーファー向けの記事になります。 中古で購入したフィンが欠けていた箇所をリペアしたの...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次